大手住宅メーカーの積水ハウスが土地売買をめぐって55億円をだまし取られた事件で、積水ハウスとの交渉が始まる半年前に、「地面師」グループのメンバーで別の詐欺事件で服役中の男が、所有者の個人情報が記載された書類などを手に入れていたことが捜査関係者への取材でわかりました。警視庁は、こうした情報を元に計画が練られ、服役中の男が事件を主導した1人とみて調べています。
去年、東京・品川区にあるおよそ2000平方メートルの都心の1等地の売買をめぐって、積水ハウスが55億円をだまし取られ、警視庁は、生命保険会社の元営業職員、羽毛田正美容疑者(63)ら8人を逮捕しました。
羽毛田容疑者は所有者の旅館のおかみになりすましていましたが、その後の調べで、積水ハウスとの交渉が始まる半年前に、「地面師」グループのメンバーで、別の詐欺事件で北海道の網走刑務所に服役している60代の男がおかみの個人情報が記載された書類などを手に入れていたことが、捜査関係者への取材でわかりました。
これらの書類は、おかみの知人が土地の買い手を探すために複数の不動産会社に声をかけた際に渡したものが流出したとみられるということです。
警視庁は、こうした個人情報を基にだましの計画が練られ、服役中の男が事件を主導した1人とみて捜査しています。
-- NHK NEWS WEB