歴史的な建物の建設当時の姿をVR、バーチャルリアリティで再現しようと、東京・板橋区にある旧日本陸軍の建物で、イタリア人の学生が調査を行いました。
調査を行ったのはイタリア・ボローニャ大学で建築を研究しているカテリーナ・モルガンティさん(26)です。板橋区とボローニャ市が友好交流都市であることなどから、16日から調査をしています。
18日は国の史跡に指定されている旧日本陸軍の火薬製造所の跡地に残る建物で、地元の測量機器メーカーの協力を受けながら、建物の周りや屋上などで測量をしていました。
この建物は戦時中に建てられたものの、おととしまで民間の研究所として使われていたため、ドアや窓枠など多くの部分が新しくなっていることから、今後、現存する建設当時の部分を基に、かつての姿をVR技術で再現することにしています。
板橋区教育委員会の学芸員、杉山宗悦さんは「VRにすることで、当時の姿をわかりやすく知ることができると期待しています」と話していました。
モルガンティさんは「歴史的な建造物を古い時代の情報と現存する情報と合わせて再現することは意義があると思います」と話していました。
建物のVR画像は区のホームページで公開するほか、区が整備中の史跡公園で展示するということです。
-- NHK NEWS WEB