アメリカのポンペイオ国務長官は、去年、中国との外交関係を樹立した中米パナマのバレーラ大統領と会談し、中国による投資に懸念を伝えたことを明らかにし、中国企業のパナマ進出に警戒感を示しました。
アメリカのポンペイオ国務長官は18日、中米のパナマを訪問しバレーラ大統領と会談しました。
会談のあとポンペイオ長官は記者団に、パナマが去年、外交関係を樹立した中国について協議し、中国によるパナマへの投資に懸念を伝えたことを明らかにしました。
そのうえで「中国の国有企業は不透明で、市場原理に基づいておらず、パナマ国民の利益ではなく、中国政府の利益を求めている」と指摘するとともに、「他国を搾取するような中国の経済活動は不適切で、パナマの人々のためにならない」と述べて、中国企業のパナマ進出に警戒感を示しました。
中国と中南米との関係をめぐっては、去年、パナマが台湾との外交関係を断って中国と国交を結んだのに続いて、ことしに入ってドミニカ共和国とエルサルバドルが相次いで中国と外交関係を樹立しました。
こうした事態を受けてトランプ政権は先月、台湾と外交関係を断った3か国に駐在する大使らを本国に戻して対策会議を開いていて「アメリカの裏庭」とも言われる中南米で中国が影響力を強めることに強い懸念を示していてます。
-- NHK NEWS WEB