アイスランドを訪れている河野外務大臣は日本の外務大臣として初めて、北極圏の課題を話し合う国際会議「北極サークル」に出席し、北極圏での協力を議論する閣僚級会合の日本での開催を提案して、日本としても積極的に関与していく考えを表明しました。
この中で河野大臣は、地球温暖化で北極圏の氷が少なくなったことで、資源開発やアジアとヨーロッパを結ぶ北極海航路の活用などビジネスチャンスが拡大している一方、生態系への悪影響などをもたらしていると指摘しました。
そして「北極における課題は国際社会の共通の懸念であり、ともに取り組む必要がある」と述べたうえで、北極圏での協力を科学技術の側面から議論する閣僚級会合を今後日本で開催することを提案し、北極圏の開発に積極的に関与していく考えを表明しました。
さらに「北海道は地理的にアジアから北極海航路へのゲートウェイだ。われわれは北極海航路に潜在的なチャンスを見いだしており、より多くの日本企業が北極ビジネスに関心を向けるよう政府としても奨励したい」と述べました。
河野外務大臣は会議のあと記者団に「日本は科学的な側面を重視しているというメッセージを出せたことは非常に有意義だった。気候変動や生態系に関する調査研究をしっかりと行い、北極にしっかり関与していきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB