地震による建物の揺れを抑える免震・制振用の「ダンパー」をめぐり、これまでに検査データの改ざんが明らかになっている油圧機器大手の「KYB」グループとは別の会社でも、データの改ざんが行われていたことが新たにわかりました。
国土交通省によりますと、改ざんが行われていたのは、「川口金属工業」が前身の「川金ホールディングス」の子会社の「光陽精機」が生産し、「川金コアテック」が出荷した免震用と制振用のダンパーです。
平成17年2月からことし9月にかけて製造され、顧客と契約した基準を満たしていない場合に、検査データを書き換えて基準を満たしているように見せかけていたということです。
データが改ざんされたダンパーは、全国の93の物件に設置されていて、用途別では学校・教育施設が31件、事務所が16件、庁舎が13件などとなっています。
これらの不正は、KYBグループによる検査データ改ざん問題を受けて行った社内調査で、発覚したということです。
国土交通省は、会社側に、ダンパーの交換などを速やかに行うとともに、改ざんの理由を明らかにし再発防止策をまとめるよう指示しました。
会社側は、午後5時から開く記者会見で改ざんの内容や経緯を詳しく説明するとしています。
-- NHK NEWS WEB