去年9月、ロケットが爆発したアメリカのベンチャー企業、「スペースX」が、爆発後初めての打ち上げに成功し、民間の宇宙開発をリードする勢いを取り戻すのではないかと注目されています。
アメリカの宇宙開発のベンチャー企業「スペースX」は去年9月、発射台でエンジンの燃焼試験を行っていたときにロケットが爆発し、それ以降、打ち上げを中止していました。
スペースXは今月、爆発の原因は燃料タンクの一部が破損したためだったと発表し、改修などの対策が済んだとして、アメリカ西部カリフォルニア州にあるヴァンデンバーグ空軍基地から現地時間の14日午前10時前、日本時間の15日午前3時前、爆発したのと同じタイプのロケットを打ち上げました。
そして、およそ1時間20分後に、搭載していた衛星通信会社の人工衛星が切り離され、爆発後初めての打ち上げは成功しました。また、スペースXは、打ち上げコストの削減に向けロケットの再利用を目指して実験を繰り返しており、今回1段目のロケットがおよそ70キロの上空で切り離されたあと、みずから太平洋上の船の上に戻るまでの一部始終をインターネットで中継しました。
スペースXは現在、国際宇宙ステーションへの物資の輸送を担っているほか、宇宙飛行士を運ぶ有人の宇宙船の開発も進めており、今回の成功で、民間の宇宙開発をリードする勢いを取り戻すのではないかと注目されています。
-- NHK NEWS WEB