東京の39歳の弁護士が、依頼された自己破産の手続きを5年以上放置したうえ、裁判所が作る文書を偽造して依頼者にうその説明をするなど、迷惑をかける行為を繰り返したとして、東京弁護士会は24日付けで懲戒処分としては最も重い除名処分にしました。
除名処分を受けたのは、東京弁護士会に所属する田原一成弁護士(39)です。東京弁護士会によりますと、田原弁護士は、6年前に自己破産の手続きを依頼され、合わせて60万余りの弁護士費用を受け取りながら5年以上何の手続きも行わなかったうえ、裁判所の書記官の名義で破産手続きが終わったとする決定書を偽造して依頼者に渡し、うその説明をしたということです。
また、別の会社から依頼を受けた民事裁判でも、着手金54万円を受け取りながら裁判に出廷しないなどして敗訴し、依頼した会社に敗訴を報告せず、判決が確定したということです。
東京弁護士会は、ほかにも同様に依頼者に迷惑をかける行為を繰り返していたとして、24日付けで、懲戒処分の中で最も重い除名処分にしました。弁護士会は懲戒処分を決めるために田原弁護士に説明を求めようとしたものの、本人も事務所も連絡が取れない状態だということです。
-- NHK NEWS WEB