寺の僧侶たちが会社をつくり、寺のネットワークを使って太陽光などで発電された電力を販売していくことになりました。狙いは地球温暖化の防止と過疎化などで厳しさが増す寺の運営の支援だとしています。
この会社は京都市下京区に本社がある「TERA Energy」で、竹本了悟さんら有志の僧侶らが設立しました。
会社では、太陽光などで発電された電力を調達し、来年4月から中国地方と四国地方で主に家庭向けに電力の小売り事業を始めるとしています。
初年度は、寺のネットワークを使っておよそ5000戸の顧客の獲得を目指していて、収益の一部は手数料として協力してくれた寺に還元し、建物の維持費や地域貢献の活動費用などに充ててもらう計画です。
社長の竹本さんは僧侶として自殺防止の活動などに取り組んできましたが、今回、新たに電力の小売りに乗り出すのは、地球温暖化防止を目指すとともに、過疎化などで厳しさが増す寺の運営を支援する狙いがあるとしています。
記者会見で、竹本社長は「寺は、運営が本当に苦しくても苦しいとなかなか言えない。大きな寺でも20年後まで守っていけるのか不安を感じているところもある。この取り組みを通じて地域や寺を支援していきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB