大手広告代理店「アサツー ディ・ケイ」の元執行役員が、TOB=株式の公開買い付けをめぐる公表前の内部情報を知人に漏らしインサイダー取引に関わった疑いがあるとして、証券取引等監視委員会が金融商品取引法違反の疑いで強制調査に乗り出していたことが関係者への取材でわかりました。
東京・港区にある大手広告代理店「アサツー ディ・ケイ」は、アメリカの投資ファンド「ベインキャピタル」が去年10月から行ったTOB=株式の公開買い付けで投資ファンドの子会社になりました。
このTOBをめぐって、「アサツー ディ・ケイ」の当時の執行役員が、公表前の内部情報を知人に漏らしインサイダー取引に関わった疑いがあるとして、証券取引等監視委員会が金融商品取引法違反の疑いで関係先を捜索し、強制調査に乗り出していたことが関係者への取材でわかりました。
TOBでの買い付け価格は、直近3か月の終値の平均値より24%高い1株当たり3660円に設定されていたということで、監視委員会は刑事告発に向けて実態解明を進めています。
「アサツー ディ・ケイ」は「元執行役員の行為について監視委員会の調査が行われているのは事実で、調査には全面的に協力します」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB