国連安全保障理事会の制裁決議に違反して、北朝鮮による資金洗浄などに関与したとして、アメリカ政府は制裁の対象に、シンガポールを拠点にする2つの会社などを新たに加えたと発表しました。
アメリカ財務省は25日、国連安保理の制裁決議に違反して、北朝鮮が不正に得た資金の出どころや流れをわからなくする資金洗浄などに関与したとして、ともにシンガポールを拠点にする貿易会社と、船の燃料を取り扱う会社、それにこの2社の代表を務めるシンガポール人の男を新たに制裁の対象に加えたと発表しました。
財務省によりますと、このうち代表の男は、少なくとも2011年から北朝鮮側と商品取引に関する契約を結び、そこで得た数百万ドルの出どころを隠したうえで、制裁を逃れるため北朝鮮に現金を手で渡すなどしていたということです。
今回の措置について、ムニューシン財務長官は「われわれは北朝鮮で最終的かつ完全に検証可能な非核化が達成されるまで制裁を続ける」とする声明を出しました。
トランプ政権としては、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長との2回目の首脳会談に向けて最終調整を進める一方、非核化に向けた具体的な措置を引き出すためにも圧力を維持する方針を改めて示した形です。
-- NHK NEWS WEB