鉄鋼最大手の「新日鉄住金」は、ほかの鉄鋼メーカーと共に進めてきたインドの鉄鋼大手の買収に向けた入札で、みずからの陣営が落札者に認定されたと発表しました。鉄鋼市場の成長が期待されるインドで存在感を高めたい狙いです。
新日鉄住金は、世界最大手の鉄鋼メーカー、「アルセロール・ミタル」と共同で、インド4位の鉄鋼メーカーで、法律のもとで経営再建中の「エッサール・スチール」の買収計画を進めてきました。
発表によりますと、この買収のための入札で、現地時間の25日、みずからの陣営が、エッサール・スチールの債権者委員会から、落札者に認定されたということです。
落札価格は日本円で6400億円余りに上り、今後、インドの裁判所の審査などをへて、買収が正式に決まる見通しです。買収が実現すれば、新日鉄住金は全体の半分程度の金額を負担する見込みで、海外企業の買収としては、過去最大規模になるとしています。
インフラの整備が進むインドは、世界の鉄鋼市場の中でも大きな成長が見込まれていて、新日鉄住金としては、インド西部に高炉を持ち、鉄鋼製品の製造から販売までを一貫して手がけられる現地企業の買収によって、成長市場で存在感を高めたい考えです。
-- NHK NEWS WEB