来年10月に予定される消費税率の10%への引き上げについて、およそ6割の企業が景気が悪化すると考えているという調査がまとまりました。
民間の信用調査会社、「東京商工リサーチ」は、先月、全国の企業にアンケートし、およそ8300社から回答を得ました。
それによりますと、消費税率の10%への引き上げによって「景気が悪くなる」と答えた企業は57%で、「変わらない」が37%、「よくなる」は1%でした。
また、食料品などに限って税率を8%に据え置く「軽減税率」の影響については、「影響はない」という答えが55%だった一方、「マイナスの影響がある」は17%、「プラスの影響がある」は4%でした。
マイナスの影響としては、複数の税率に対応するためのシステムの改修や事務の負担を挙げる企業が目立ったということです。
このほか、増税分を商品やサービスの価格に転嫁するかについては、「すべて転嫁する」が54%だった一方、「転嫁しない予定」という答えも13%あり、取り引き先との関係などから転嫁が難しいと考える企業があることをうかがわせています。
調査した会社は、「増税の影響を懸念する声は根強く、中小企業など幅広い企業に行き届く支援策が求められる」としています。
-- NHK NEWS WEB