パラリンピックの陸上のメダリストが義足の障害者に走り方を指導する催しが千葉県で開かれました。
この催しは義足などを製造するドイツのメーカーが2年後の東京パラリンピックをきっかけに障害者の中でアスリートを目指す人を増やそうと開いたもので、千葉県浦安市のグラウンドには事故や病気で片足を切断した20代から40代までの男女9人が参加しました。
講師を務めたのはリオデジャネイロパラリンピックの男子走り幅跳びの金メダリスト、ハインリッヒ・ポポフさんと同じ種目の銀メダリスト山本篤選手の2人です。
参加者は、スポーツ用の義足をつけて走る時、バランスを崩さないために体幹の筋肉を鍛えるトレーニングを行ったあと、およそ30メートルの距離を繰り返し走りました。
そして、義足で着地する際、しっかり体重をかけ常に前に進むことを意識すると走りやすくなるなどのアドバイスを受けていました。
去年5月、事故で片足を切断したという三重県亀山市の27歳の女性は「1年前から陸上を始めたが走り方は自己流だった。きょう学んだことを生かしていつか世界のトップに追いつきたい」と話していました。
指導した山本選手は「足を切断するということはネガティブなことだが、ランニングができるということはポジティブなことなので、義足だとしても何でもできることを知って人生を豊かにしてほしい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB