15日に終了したことしのセンター試験では、各教科で図やグラフを用いて、思考力などが問われた問題が数多く出されました。センター試験は4年後から記述式の問題が導入されるなど、大きく変わることから、大手予備校は「思考力や読解力などを重視する傾向は今後も続く」と分析しています。
ことしの大学入試センター試験は、全国57万人余りの受験生を対象に、15日までの2日間行われました。
大手予備校がことしの各教科の問題を分析したところ、図や写真、さらにグラフを使って、思考力や読解力を問うものが数多く出題されたということです。
「日本史A」では、「妖怪」をテーマに高校生が日本の近現代史を語った文章が出題されました。
高度経済成長のひずみを表した漫画家の水木しげるの妖怪や、バブル経済やロボット技術をモチーフにしたアニメ「妖怪ウォッチ」のキャラクターが登場し、それぞれの時代背景が問われました。
「現代社会」では、新入社員が会社を選んだ理由をグラフで示し、そこから経済の仕組みや労働環境を考えさせる問題が出されました。
また、TPP=環太平洋パートナシップ協定に日本が署名したことや、日本国憲法の制定過程など、時事問題も数多く出題されました。
大学入試センター試験は、4年後の平成33年1月の試験から、今のマークシートに加え記述式の問題が導入されるなど、大きく変わることから、大手予備校では、思考力や読解力などを重視する傾向は今後も続くと分析しています。
-- NHK NEWS WEB