現代中国文学を代表する香港の小説家で、中国語圏で絶大な人気を誇る金庸氏が亡くなりました。94歳でした。
金庸氏(本名 査良※ヨウ氏)は中国の浙江省で生まれ、香港に移り住んだあと、1955年から、武術に秀でた主人公が活躍するいわゆる「武侠小説」を発表してきました。
壮大なスケールが特徴の作品は中国だけでなくシンガポールなどでも絶大な人気を誇り、数々の映画やテレビドラマ、それにゲームの原作になりました。
中でも「射雕英雄伝」は1994年に香港の人気俳優が出演して映画化され、日本でも「楽園の瑕」というタイトルで公開されました。
香港メディアによりますと、金氏は30日午後、家族らが見守る中、香港の病院で亡くなったということです。
金氏の死去について中国の国営メディアも速報で伝えたほか、金氏の長年のファンで中国のネット通販大手、アリババグループのジャック・マー会長は、香港メディアに対し「私にとって彼はインスピレーションの源だった」などと功績をたたえています。
※ヨウ=金へんに庸
-- NHK NEWS WEB