全日空グループの機長が、社内規定で定められた乗務前の飲酒を禁じる時刻を過ぎたあとも酒を飲み続け、体調不良で翌日の旅客機の出発が遅れていたことがわかりました。
全日空によりますと、今月25日、グループ会社の「ANAウイングス」が運航する石垣発那覇行きの旅客機が、40代の男性機長の体調不良のため、急きょ別のパイロットに交代し、出発がおよそ1時間遅れました。
この機長が乗務する予定だった後続の4便にも遅れが出ました。
体調不良の原因は、前日の夜の飲酒で、午後10時ごろまでのおよそ5時間にわたり、同僚の機長と石垣市内の4軒の飲食店でハイボールやビールなど6杯を飲んだということです。
全日空グループの社内規定では、乗務前12時間以内の飲酒を禁じていて、この機長は規定の時刻となる午後8時10分を過ぎたあとも酒を飲み続けていたことから、会社が処分を検討しています。
さらに、機長は店で酒を飲んだあとホテルに到着するまで2時間ほどかかっていますが、その間の記憶がないと話しているということです。
全日空では、今月3日に元パリ支店長が出張で搭乗した旅客機で酒に酔い乗客にけがを負わせたばかりで「事態を深刻に受け止め再発防止の徹底に努めます」としています。
-- NHK NEWS WEB