南米ペルーの検察当局は、フジモリ元大統領の娘で、大統領選挙に立候補したこともある有力政治家のケイコ・フジモリ氏について、大手ゼネコンから違法な金を受け取った疑いが強まったとして、再び逮捕し、裁判所は、ケイコ氏を3年間拘束することを認めました。
ケイコ・フジモリ氏は、ペルー最大の政党の党首で、先月10日に大手ゼネコンから違法な金を受け取ったとして逮捕されましたが、証拠が不十分だとしていったん釈放されていました。
その後、ペルーの検察当局は、この決定を不服だとして、裁判所に再度証拠を提出し、双方からの聞き取りの結果、31日、ケイコ氏への疑いが強まったとして再び逮捕されました。
裁判所は、ケイコ氏が海外に逃亡するおそれがあるとして、検察側が身柄を3年間拘束することを認めました。
ケイコ氏は、1990年代に日系では初めてペルーの大統領を務めたアルベルト・フジモリ氏の長女です。
ケイコ氏は、父親のフジモリ元大統領が罪のない市民の殺害を指示した罪で有罪が確定したあとも無実を主張し、2011年には、フジモリ派の人々を集めて政党を設立しました。
この政党は、現在、議会の半数近くを占める最大の勢力で、ケイコ氏も過去2回、大統領選挙に立候補しています。
ペルーでは先月3日、健康上の理由などから禁錮25年の罪に対して恩赦が与えられ、釈放されていたフジモリ元大統領に再び刑務所に戻るよう最高裁判所が命じたばかりでした。
-- NHK NEWS WEB