世耕経済産業大臣はUAE=アラブ首長国連邦を訪問し、日本企業が持つ海上油田権益のうち来年期限を迎える一部について、延長で合意し、より規模の大きい海上油田の権益の延長を働きかけました。
世耕大臣は15日、UAEの首都アブダビを訪問して、アブダビ国営石油会社のジャベルCEOと会談し、日本企業が持つ海上油田の権益のうち、来年3月に期限を迎える2つについては、権益の割合を一部引き上げるなどして、25年間の延長で合意しました。
UAEでは、日本が世界で自主開発する油田のうち、生産量で4分の1に当たる複数の海上油田の権益についても、来年3月に期限を迎えますが、中国やアメリカなどほかの国々も新規の参入や権益の拡大を目指しています。
このため世耕大臣は、国営石油会社の経営方針に強い影響力のあるアブダビ首長国のムハンマド皇太子や閣僚などとも相次いで会談し、日本企業の投資や環境面の支援など日本の貢献をアピールして、期限の延長を働きかけました。
世耕大臣は記者会見で、「これから交渉が本格化するが、各国との競合もありうるし、政府としては官民連携してしっかりと交渉に取り組んで行きたい」と話していました。
一方、世耕大臣は、UAEを訪問中のサウジアラビアのファリハエネルギー産業鉱物資源相とも会談し、検討が進んでいる国営石油会社「サウジアラムコ」の株式の上場先について、東京証券取引所も選ぶよう呼びかけました。
-- NHK NEWS WEB