台湾で特急列車が脱線し18人が死亡した事故で、列車を製造した日本のメーカーが安全装置の作動状況を知らせる仕組みに設計ミスがあったと明らかにしたことを受けて、台湾の交通当局のトップは同じタイプの列車の点検や修理にメーカー側の迅速な対応を求める考えを示しました。
台湾では先月21日、8両編成の特急列車が脱線して乗客18人が死亡し、列車を製造したJR東海の子会社「日本車輌製造」は1日、列車を自動的に制御する安全装置が作動していないことを知らせる仕組みに設計ミスがあったと発表しました。
これを受けて台湾の交通当局のトップにあたる呉宏謀交通部長は、記者団に対して「すぐに改善できるものであれば会社側から人を派遣してもらい同じタイプの列車をすべて点検し、直してもらいたい」と述べ、メーカー側に迅速な対応を求める考えを示しました。
事故を起こした列車の安全装置をめぐっては、これまでに運転士が車両の不具合を理由に安全装置を切ったと明らかにしています。
台湾の議会からは、安全装置の状況を管制センターで把握する仕組みが整っていればより早い段階で運転士に指示を出せていた可能性を指摘する声が出ていて、台湾当局は購入時や車両を引き取る際の検査にも不適切な点がなかったか調べることにしています。
-- NHK NEWS WEB