ビールや発泡酒などのビール系飲料の去年1年間の出荷量は、ビール離れに歯止めがかからないことに加え、夏場の天候不順もあって、前の年を2.4%下回り、12年連続で過去最低を更新しました。
大手ビールメーカー5社のまとめによりますと、ビールと発泡酒、それに第3のビールを合わせたビール系飲料の去年1年間の出荷量は、525万921キロリットルでした。これは前の年を2.4%下回り、12年連続で過去最低を更新しました。
品目別では、ビールが前の年を2%下回ったほか、発泡酒が6.8%、第3のビールが1.2%それぞれ減少し、平成15年に第3のビールが登場して以来、初めて3つの品目、すべてが減少しました。これは、若者を中心にしたビール離れが続いていることに加えて、夏場の天候不順で販売が落ち込んだことが主な要因です。
ビール系飲料をめぐっては、新年度の税制改正大綱にビールを減税する一方で、発泡酒と第3のビールを増税し、平成38年10月に税率を一本化することが盛り込まれました。
このため、各社は減税されるビールの強化を打ち出していて、主力ブランドの限定商品の投入や、リニューアルなどを通じて、市場の縮小に歯止めをかけたい考えです。
-- NHK NEWS WEB