先月、日本航空と全日空のグループ会社でパイロットによる飲酒の問題が相次いだことを受け、NHKが、定期便を運航している国内のすべての航空会社に取材したところ、8つの会社では感知器によるアルコール検査を全く行っていないか、毎回は行っていないことがわかりました。
航空法には飲酒の影響がある場合の乗務を禁止する規定がありますが、アルコール検査について、国の具体的な基準はなく、日本航空のケースでは、感知器を使った社内の検査でも飲酒が見過ごされていました。
NHKが、定期便を運航する国内の25すべての航空会社にどのような検査を行っているか取材したところ、8つの会社では、感知器による検査を全く行っていないか、毎回は行っていないことがわかりました。
このうち、ジェットスター、アイベックスエアラインズ、日本貨物航空の3社は、感知器自体を導入しておらず、パイロットどうしや運航管理者などが口頭で飲酒していないか確認しているということです。
また、エア・ドゥ、オリエンタルエアブリッジ、新中央航空、天草エアライン、東邦航空は、酒のにおいがするなど飲酒の疑いがある場合、感知器を使うことがあるということです。
国土交通省は、統一的な基準によるアルコール検査の義務化について、年内をめどに方針をまとめたいとしています。
-- NHK NEWS WEB