携帯電話向けの電波を発信するガラスのアンテナが開発されました。世界で初めてだということで、景観を損ねずにビルの窓などに設置できるとしています。
製品は大手ガラスメーカーの「AGC」と「NTTドコモ」が共同で開発しました。縦21センチ、横70センチ、厚さ7ミリの長方形のガラスに、電波を発信する金属製のアンテナが埋め込まれています。
会社によりますと、特別な素材や工法が使われていて、世界で初めての製品だとしています。透明で景観を損ねないことが最大の特徴で、ビルの窓ガラスの内側などに取り付ければ最大で200メートル先まで電波を発信することができるということです。
オフィス街など、人が密集する場所では、通信状況をよくするためにビルの低層部分にアンテナを取り付けることがありますが、これまでの製品では景観への影響が課題でした。
両社はガラスのアンテナを来年から実際に設置していく予定です。
NTTドコモの勝山幸人さんは「デザイン性の高いビルなどに設置していきたい。今後は、次世代の通信方式、5Gにも活用を検討していきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB