業績の不振が続いているパイオニアは、支援を受けることで合意していた香港のファンドとの間で詳しい協議が遅れていることを明らかにし、当初予定していた年末までに出資を受けることが難しい見通しになっています。
これは、パイオニアの森谷浩一社長がきょうの中間決算の会見で明らかにしました。
パイオニアは経営を抜本的に立て直すため、ことし9月、香港に拠点をおくファンド「ベアリング・プライベート・エクイティ・アジア」との間で支援を受けることで合意しましたが、先月末までとしていた正式な契約の締結が遅れています。
これについて森谷社長は「交渉の中で想定外の課題が出てきたことなどから契約の締結が遅れている」と説明し、第三者割り当て増資によって500億円から600億円規模の出資を年末までに受けるという当初の予定が難しい見通しになっています。
森谷社長は「協議は進んでいて、早く契約を固め、新しい会社の姿を示していきたい」としてファンド側との協議を急ぐ考えを示しました。
一方、ことし9月までの半年間の中間決算は、カーナビゲーションの開発費用が膨らんでいることなどから、最終損益が99億円の赤字と、中間期としては2期連続の赤字になりました。
-- NHK NEWS WEB