東京都の小池知事はNHKのインタビューに応じ、豊洲市場の地下水のモニタリング調査の問題で、合わせて9回の調査のうち、7回目までの結果は環境基準を下回ったものの、前回と今回の最終調査で基準を超える有害物質が検出されたことについて、「非常に不可解に思っている」と述べ、複数の会社に分析を依頼するなど、より厳しく追加調査を行う考えを示しました。
小池知事は16日午後、都庁でNHKのインタビューに応じました。
この中で、小池知事は、豊洲市場の地下水のモニタリング調査で、3年前から行われた合わせて9回の調査のうち、7回目までの結果は環境基準を下回ったものの、小池知事が就任して以降の去年8月に行われた前回の調査で、最大で環境基準の2倍弱の有害物質が検出され、さらに11月から行われた今回の最終調査で、最大で環境基準の79倍となるベンゼンなどが検出されたことについて、「急に数値が跳ね上がるのは、いったい何だったんだと私自身も非常に不可解に思っている」と述べました。
そのうえで、「1つだけでなく、複数の分析会社にお願いして再調査をして確認することが必要だ。基本的にはゼロリスクはないが、生鮮食料品を扱うので、ふだんの生活より、もっと厳しくないといけない」と述べ、より厳しく追加調査を行う考えを示しました。
さらに、小池知事は「再調査の結果や、これまでの経緯もよく見ながら総合的な判断をする。消費者がどう受け止めるか、納得感がないと厳しい」と述べ、食の安全や安心を最優先に移転についての判断を行う考えを強調しました。
一方、小池知事は、夏の東京都議会議員選挙に関連して「私が掲げる『東京大改革』『情報公開』『都民ファースト』は、これまでの都政でなされてきたとは思わない。自分の懐を肥やしたり、配下を従えるとか、個人的な利益のための議員がたくさんいても困る」と述べました。
そのうえで、「体質的にも精神的にも、もちろん政策的にも一致する人を1人でも多く擁立したい。判断するのは都民だ」と述べ、選挙を通じて、現在の都議会の構成を変えることに意欲を示しました。
-- NHK NEWS WEB