スポーツ界でパワーハラスメントや暴力の問題が相次ぐ中、ユニセフ=国連児童基金は、スポーツにおける子どもの権利を守るため、勝利至上主義に留意し、暴力や過度なトレーニングを撲滅するとした初めての指針をまとめ、日本の競技団体などに実現を呼びかけることになりました。
ユニセフ本部と日本ユニセフ協会による初めての行動指針「子どもの権利とスポーツの原則」は、東京オリンピック・パラリンピックなどを控える中、18歳未満の子どもの権利を守るため、スポーツ団体や企業などが取り組むべき10の原則を掲げています。
この中で、試合での勝利だけに価値がある勝利至上主義は、必ずしも子どもの最善の利益にはつながらないことにスポーツ団体などは留意するとしています。
そして、スポーツ医学や科学を踏まえ適切な資格を持つ人が指導し、指導過程での暴力や過度なトレーニング、パワーハラスメントなどを撲滅すること、子どもの権利を守るためのルールの策定や相談・通報窓口の設置を盛り込んでいます。
さらに、企業は子どもの権利に対する取り組みを考慮して団体への支援を判断するとしています。
スポーツ界ではパワーハラスメントや暴力などの問題が相次ぎ、ユニセフは今月20日に正式に発表し、日本の競技団体や企業、学校スポーツの団体に実現を呼びかける方針です。
-- NHK NEWS WEB