ロシアの北極圏で日本の寒冷地技術を生かした風力発電の実証実験が始まり、日本とロシアが進めるエネルギー協力の拡大につながると期待されています。
この風力発電の実証実験は、日本のNEDO=新エネルギー・産業技術総合開発機構が、ロシア極東のサハ共和国や国営の電力会社「ルスギドロ」と行い、7日、それぞれの関係者が出席して運転開始式が行われました。
実証実験では、サハ共和国の北極海に面する集落ティクシに3基の風力発電施設が建設され、日本企業の技術で氷点下30度以下の極寒の気候でも発電することが可能です。
来年12月からはディーゼル発電機や蓄電池との併用を始める予定で、電力網に接続できない極寒地域での安定した電力供給を目指すということです。
NEDOの表尚志理事は「日本の技術を活用できることを証明して、ほかの極東地域や北極圏で発電システムを利用できるようにしたい」と話していました。
この実証実験は、日本がロシアに提案した「8項目の協力プラン」の一環として行われるもので、日ロが進めるエネルギー協力の拡大につながると期待されています。
-- NHK NEWS WEB