難病と闘いながら宇宙の起源などの研究を続け、ことし亡くなったスティーブン・ホーキング博士の論文や電動車いすなどが競売にかけられ、日本円にして合わせて2億円余りで落札されました。
収益の一部は難病に苦しむ人たちを支援する基金に寄付されるということです。
ホーキング博士は、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病と闘いながら、宇宙の起源やブラックホールなどを研究し、ことし3月に76歳で亡くなりました。
博士の遺品のうち、論文や研究成果を表彰したメダルなど22点が先月末、イギリスの大手競売会社によってインターネット上での競売にかけられ、8日、落札結果が発表されました。
このうち、1988年に出版されて世界中でベストセラーになった著作、「ホーキング、宇宙を語る」の博士のぼ印が押された本は、日本円にして1000万円余りで、博士が声優として出演したアメリカのテレビアニメ、「ザ・シンプソンズ」の台本は、90万円余りで、それぞれ落札されました。
また、博士が1980年代後半から90年代半ばにかけて使っていた電動車いすは、当初の予想の20倍、およそ4400万円で落札されました。
落札された金額は合わせて2億円を超え、このうち、電動車いすの収益は、難病に苦しむ人たちを支援する基金に寄付されるということです。
-- NHK NEWS WEB